こんにちは。アラサーマーケターのKT(@kt_mkage)です。
私は8年間、マーケティングの仕事をしてきて感じていることの一つに、マーケターはこれから日本で活躍する職業である、ということがあります。
今さら?と思われるかも知れませんが、たぶんこれは間違いないです。今回はその理由について書きます。
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戦後の日本は技術者が活躍した時代
戦後、高度成長を支えた日本のビジネスパーソンたちは皆、技術者。
ホンダの本田宗一郎、ソニーの井深大と盛田昭夫、松下電機(現Panasonic)の松下幸之助も、京セラの稲盛和夫も、優秀な経営者でありながら、みな技術者の出身です。
まさに戦後の日本は、技術者が活躍した時代だったわけです。
ややざっくりした解釈ですが、技術力によって画期的な商品を生み出すことで、生活者の生活が豊かになる、つまり良いものを作れば、モノが売れる時代だったということです。
モノ消費からコト消費へ
しかし、技術力を強みに優れた商品を生み出せばモノが売れる、という時代は終わりました。
その大きな理由は、日本人の生活が、モノではこれ以上満たされないほど、豊かになったということ。
確かに今でも技術によって、新しい商品はどんどん誕生しています。
しかし、特に家電業界などは分かりやすいですが、冷蔵庫も洗濯機も掃除機も、必要十分な機能は既に備わっていて、新しい機能がどんどん魅力的ではなくなってきています。
掃除機の吸引力が他社よりちょっと強いことや、人が来たことを検知して自動でトイレのフタが開くことに、どれだけ魅力を感じるでしょうか。
もちろん魅力が無いとは言いませんが、それだけで、モノを買う理由にはならないでしょう。
その一方で最近は「コト消費」に注目が集まっています。
コト消費とはつまり、消費者が「モノの所有」に対してお金を払うのではなく、特別な時間や体験、その商品やサービスを使うことによって得られる満足感などにお金を払うという考え方に、シフトしてきたわけです。
コト消費の時代に活躍するのはマーケターだ!
モノ消費からコト消費へのシフトは、今後もますます進んでいくでしょう。
そんな時代には、技術者よりもマーケターに活躍のフィールドが広がっていきます。
なぜなら、「コト」を作るのは、技術よりもアイデアだから。
もちろん、技術も「コト」を支えるために必要ですが、技術だけではヒットは生まれません。
もっと言えば、コト消費の時代に消費者に刺さる商品は、必ずしも技術によって生み出されるものではないのです。
例えば分かりやすいのは、2016年に大ヒットしたポケモンGO。
あれは、AR(拡張現実)の技術に詳しい人いわく、技術としては全く新しくなく、むしろ最先端とは大分かけ離れた技術しか使われていないんだそう。
ポケモンGOは技術によるヒットではなく、アイデアによるヒットだと言えるのです。
コト消費の時代に、勝ち負けを決するのは、いかに技術力に優れた商品を作れるか、ではなく消費によって顧客が得られる満足度を、いかに最大化できるか?という視点です。
つまり、いかに顧客志向になれるか?ということ。
そしてこの顧客志向こそ、マーケティングの本質なのです。
これからの日本は、ますますマーケターが活躍する時代となっていくでしょう。