こんにちは。アラサーマーケターのKT(@kt_mkage)です。
マーケティングでよく使う言葉に「戦略」と「戦術」があります。
この2つを区別できてない人が本当に多いなぁと感じるので今日は小言。
ということで今回はマーケティングにおける戦略と戦術の違いについて。
戦略と戦術の違い
戦略と戦術は、非常に似ている言葉ですが、完全に異なるものです。
特にマーケティングにおいては、戦略と戦術の違いを認識していなければ、せっかく予算を割いて、時間と労力をかけて実行したマーケティングプランが、台無しになってしまう可能性が高い。
それくらい、重要なものです。
戦略とは目的を達成するための方向性
まず、戦略とは何かというと、一言で言えば「目的を達成するための方向性」です。
マーケティングには必ず目的があります。「売上を○%伸ばす」「来店客数を○%伸ばす」といったものです。
ではその目的を、どういう方向性で達成するのか?それが「戦略」です。
例えば、あるスーパーマーケットが「毎月の平均的な売上を120%伸ばす」というマーケティングの目的があるとしましょう。
その目的の達成には、大きく2つの方向性が考えられます。
来店客数を増やすか?、来店一人当たりの購入額(客単価)を上げるか?、です。
また、来店客数を増やす方向性についても更に、今までお店に来ていなかった新規顧客を開拓するのか?、既に来ている顧客の来店頻度を上げるのか?という方向性に分解できます。(この考え方は、まさにロジックツリーです)
このように、「売上を伸ばす」という目的に対して、どのような方向性でそれを達成するのか?それがマーケティングにおける「戦略」の考え方です。
戦術とは戦略を実行するための具体的な打ち手
戦略はあくまで目的を達成するための方向性であって、具体性がありません。
その戦略を実行するための具体的な打ち手、それが「戦術」です。
先ほどのスーパーマーケットの例であれば、売上を伸ばすために、来店客数を増やす、その中でも、特に新規顧客を開拓するという戦略を選択したとしましょう。
では新規顧客を開拓するには、どのような打ち手が考えられるでしょうか。
スーパーマーケットを利用する人というのは、ある程度決まっています。その中で新規顧客を開拓するということは、基本的に「競合店から客を奪う」ということになるでしょう。
そのために、店舗に来店できる商圏内の家庭にチラシを配る、近くの駅の中にある看板に広告を出稿する、競合店の来店動機を調べて、品揃えを強化したり、競合店よりも魅力的に見えるセール企画を打ち出したりする、などの具体策が考えられます。
鋭い方はお気づきかも知れませんが、マーケティングミックスとして使われる4P(Product, Place, Price, Promotion)は戦術を考えるフレームワークです。
戦略を実行するために、具体的な商品の設計(Product)、販売チャネルの設計(Place)、価格の設定(Price)、広告や販促の企画(Promotion)を行っていくのです。
戦略は常に、戦術の上位概念
ということで、今回はマーケティングにおける戦略と戦術の違いについて解説しました。
戦略は常に、戦術の上位概念です。
つまり、戦略が決まっていなければ、戦術を考えることはできないのです。
あるいは、戦略と戦術がきちんと繋がっていなければ、いくら戦術を考え、実行したところで、マーケティングの目的を果たすことが出来ません。
マーケティングの目的→戦略→戦術が全て噛み合って、はじめてマーケティングは大きな成果を挙げることができるのです。
わたしはマーケティングの仕事を8年以上してきましたが、これが理解できていない人が本当に多い。
そういう人がマーケティングを主導すると、戦略なきまま、いきなり戦術を考え始め、結果ちぐはぐな打ち手となり、何だかよく分からない結果に終わる。そんなケースが続発するのです。
何度も言いますが、戦略と戦術の違いを理解することは、マーケティングに携わる者にとって死ぬほど大事なことです。
続きの記事はこちら→ 日本人マーケターは「戦略なき戦術」を立てる癖がついている
マーケティングにおける戦略と戦術の違いを解説
2018/11/28 マーケティングの解説
こんにちは。アラサーマーケターのKT(@kt_mkage)です。
マーケティングでよく使う言葉に「戦略」と「戦術」があります。
この2つを区別できてない人が本当に多いなぁと感じるので今日は小言。
ということで今回はマーケティングにおける戦略と戦術の違いについて。
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戦略と戦術の違い
戦略と戦術は、非常に似ている言葉ですが、完全に異なるものです。
特にマーケティングにおいては、戦略と戦術の違いを認識していなければ、せっかく予算を割いて、時間と労力をかけて実行したマーケティングプランが、台無しになってしまう可能性が高い。
それくらい、重要なものです。
戦略とは目的を達成するための方向性
まず、戦略とは何かというと、一言で言えば「目的を達成するための方向性」です。
マーケティングには必ず目的があります。「売上を○%伸ばす」「来店客数を○%伸ばす」といったものです。
ではその目的を、どういう方向性で達成するのか?それが「戦略」です。
例えば、あるスーパーマーケットが「毎月の平均的な売上を120%伸ばす」というマーケティングの目的があるとしましょう。
その目的の達成には、大きく2つの方向性が考えられます。
来店客数を増やすか?、来店一人当たりの購入額(客単価)を上げるか?、です。
また、来店客数を増やす方向性についても更に、今までお店に来ていなかった新規顧客を開拓するのか?、既に来ている顧客の来店頻度を上げるのか?という方向性に分解できます。(この考え方は、まさにロジックツリーです)
このように、「売上を伸ばす」という目的に対して、どのような方向性でそれを達成するのか?それがマーケティングにおける「戦略」の考え方です。
戦術とは戦略を実行するための具体的な打ち手
戦略はあくまで目的を達成するための方向性であって、具体性がありません。
その戦略を実行するための具体的な打ち手、それが「戦術」です。
先ほどのスーパーマーケットの例であれば、売上を伸ばすために、来店客数を増やす、その中でも、特に新規顧客を開拓するという戦略を選択したとしましょう。
では新規顧客を開拓するには、どのような打ち手が考えられるでしょうか。
スーパーマーケットを利用する人というのは、ある程度決まっています。その中で新規顧客を開拓するということは、基本的に「競合店から客を奪う」ということになるでしょう。
そのために、店舗に来店できる商圏内の家庭にチラシを配る、近くの駅の中にある看板に広告を出稿する、競合店の来店動機を調べて、品揃えを強化したり、競合店よりも魅力的に見えるセール企画を打ち出したりする、などの具体策が考えられます。
鋭い方はお気づきかも知れませんが、マーケティングミックスとして使われる4P(Product, Place, Price, Promotion)は戦術を考えるフレームワークです。
戦略を実行するために、具体的な商品の設計(Product)、販売チャネルの設計(Place)、価格の設定(Price)、広告や販促の企画(Promotion)を行っていくのです。
戦略は常に、戦術の上位概念
ということで、今回はマーケティングにおける戦略と戦術の違いについて解説しました。
戦略は常に、戦術の上位概念です。
つまり、戦略が決まっていなければ、戦術を考えることはできないのです。
あるいは、戦略と戦術がきちんと繋がっていなければ、いくら戦術を考え、実行したところで、マーケティングの目的を果たすことが出来ません。
マーケティングの目的→戦略→戦術が全て噛み合って、はじめてマーケティングは大きな成果を挙げることができるのです。
わたしはマーケティングの仕事を8年以上してきましたが、これが理解できていない人が本当に多い。
そういう人がマーケティングを主導すると、戦略なきまま、いきなり戦術を考え始め、結果ちぐはぐな打ち手となり、何だかよく分からない結果に終わる。そんなケースが続発するのです。
何度も言いますが、戦略と戦術の違いを理解することは、マーケティングに携わる者にとって死ぬほど大事なことです。
続きの記事はこちら→ 日本人マーケターは「戦略なき戦術」を立てる癖がついている